【遅れたら保険請求出来ない?】接骨院を開業するのに気をつけなくてはならない届け出の日にちと開設に係る届け出のフロー

目次

接骨院に関わる開設届のフロー

接骨院として業務を行うためには、いくつか届け出をする必要があります。
この中でも絶対に間違えられないのが、
『地方厚生局に届ける日』です。
『地方厚生局に届ける日』以前に施術をした分に関しては保険請求が出来ません。
そして、それを行うためには、『保健所への届け出』が必要になってきます。
通常前もって、届け出などを済ませたいところですが、
地方厚生局に届け出をする書類の中に『保健所でもらう開設届』があります。
これを持って行かないといけないのですが、
保健所への届け出は「開設してから10日以内」に提出が必要です。
一方、地方厚生局は「受領委任契約をする日」に届け出なくてはいけません。

新規開業などで、
保健所の開設届を余裕をもって提出出来るのであればいいですが、
移転や管理柔道整復師が変わるタイミングが例えば3月31日まで前の接骨院で届け出したい日が4月1日だった場合、
4月1日にどちらの届け出も完了させなければいけません。

フローを確認して、届け出に不備が無いようにしましょう。
それでは、順番に届け出の内容を見ていきましょう。

保健所への事前相談

接骨院を開設するには保健所の許可が必要です。
提出した書類に不備があったり、設備の広さなどが足りていなかった場合、再提出となることがあります。
決まった日にちから保険請求をしようとしていた場合、開設届が受理されないとそれまで保険請求が出来ません。
必ず、書類内容に不備が無いか事前に確認しに行きましょう。

保健所への開設届または変更届

開設したい日に提出に行きます。
「開設してから10日以内」に提出すればいいのですが、
例えば前月の31日まで他の柔道整復師で管理者登録をしていて、翌月から届け出をする場合、
変更日の1日に保健所への開設届が受理され、提出しないと数日保険の請求が出来ない期間が生じてしまいます。
厳密にいうと患者様に請求して頂く「償還払い」をすることが出来ますが、手間暇がかかるためにしない接骨院が多いと思います。
事前相談をした上で、開設したい日に必ず提出しましょう。
提出の時は必ず2部用意していきましょう。
1つは提出用、1つ院で保管用になります。

地方厚生局各都道府県事務所

保険請求をする上で届け出の中で一番大切なもので、この日付をさかのぼって登録、保険請求をすることが出来ません。
保険請求をする際に保健所に届け出を行い、接骨院として開業した上で、
保険請求を出来るようにするのですが、
厚生局の届け出で95%以上の保険者と契約または協定が結べます。
以降で、その他の届け出先も必ずしなくてはいけないですが、こちらだけはさかのぼることが出来ないこと、
ほとんどの請求先と契約又は協定が結べること から必ず、目的の日にちに提出しましょう。

各労働局

こちらは、労働災害の場合に受領委任払いで請求出来るようにするための届け出になります。
こちらも原則、届け出をした日にちからでの取り扱いとなります。
通常開院日に労災の患者様が来ることは少ないですが、
出来れば厚生局と同じ日に完了させましょう。こちらは郵送で行うことも可能ですが、
届いた日にちで取り扱い日が変わってしまいます。
労働局の場合は、償還払いで取り扱う接骨院もあるため、
遅れた場合は、患者様に全額自己負担頂き、患者様の口座に振り込まれる流れになります。
窓口負担をしたくない方は、早めに手続きが必要です。

例えばですが、東京都の場合、
東京労働局は現在(2023年5月1日時点)、
労災の氏名指定の申請の用紙等記載のあるホームページ等は存在しません。
下記連絡先に電話をし、事前に必要書類一式を貰う流れになります。

東京労働局:労災補償課分室
〒110-0005 東京都台東区上野1-10-12 商工中金・第一生命上野ビル5階

TEL 03-5812-8391
FAX 03-3834-5201

こちらも事前に書類を貰い、目的の日にちに届け出が出来るようにしましょう。

共済連盟番号

こちらも必ず届けないと該当の共済の患者様の健康保険の取り扱いが出来ません。
保険請求をする前に事前に取得しましょう。
一度管理施術者になっていると既に自分の番号を持っています

ですので、既に持っている場合は変更届になります。
自分が管理柔道整復師になっていた場合は、前の会社等に番号を確認した上で、
変更届を出しましょう。

(社)共済組合連盟
〒102-0071 東京都千代田区富士見1-7-5 共済ビル
TEL 03-3261-0073
FAX 03-3261-0086

こちらは電話で問い合わせ ⇒ FAXを送る必要があります。

FAXに必要事項を記載してFAX送付、後日指定の住所に書類が届きます。

〈FAXの記載内容〉
・管理柔道整復師氏名
・免許番号
・書類を受け取る住所の郵便番号、住所
・連絡のつく電話番号

地方共済協議会


都道府県によって取得不要です。届け出が必要な県は以下になります。
事前に取得するようにしましょう。

こちらも一度管理施術者になっていると既に自分の番号を持っています

ですので、既に持っている場合は変更届になります。
自分が管理柔道整復師になっていた場合は、前の会社等に番号を確認した上で、
変更届を出しましょう。

届け出が必要な都道府県:北海道、岩手、宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、千葉、東京、山梨、石川、福井、長野、静岡、滋賀、大阪、岡山、香川、沖縄(20都道府県)

(社)地方公務員共済組合協議会
〒107-0052 東京都港区赤坂8-5-26 赤坂DSビル5F
所定書式がダウンロードできる公式サイト

自衛官(必要があった場合のみ)

防衛省番号の取得をするタイミングは他と異なり

『該当の患者様が来院しないと申請できません』

ですので、開業にタイミングで登録する事が出来ません。
患者様が来院されたときに忘れずに申請をする必要があります。

こちらも一度管理施術者になっていると既に自分の番号を持っています。
変更も同様に該当の患者様が来院しないと申請出来ません。

保険者番号『07~』から始まる保険証をお持ちの方がいらしたら必要な届け出ですので、
忘れずに届けるようにしましょう。

防衛省 人事教育局衛生官付
〒162-8801 東京都新宿区市谷本村町5-1
TEL 03-3268-3111

医療助成(必要があった場合のみ)

医療助成は、各市区町村で行われていることが多く、
その様式はそれぞれです。
提出不要なところもありますし、
こちらも事前に提出しないとさかのぼれない場合もあります。
開業する場所の医療助成について事前に調べ、提出しましょう。

例えば、東京都ですが、
東京都では、東京都福祉保健局に
「親・乳・子」と「マル障」の二種類の届け出を行います。
都の取り扱い開始日は6カ月を超えない場合は厚生局の取り扱い日から取り扱えますが、
うっかり忘れて6カ月超えてしまうと、以前施術した分は請求出来ませんのでご注意ください。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/josei/juseimoushide.html

(東京都福祉保健局HPより)

該当福祉事務所

生活保護の取り扱いをする場合に必要な書類になります。
こちらも例で東京都のを記載しておきます。
指定日については、原則、福祉事務所が申請書を受理した月の1日になります。
1日に開業、1週間以内に提出すれば通常開業日から申請が出来ますが、
例えば、月の後半に開業した場合、すぐに生活保護の患者様が来た場合は、原則その月の保険分が請求できません。
患者様数がかなり少ないですが、きちんと提出しておきましょう。

福祉保健局生活福祉部保護課(医療担当)
電話 03-5320-4065
FAX 03-5388-1405

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/seikatsu/hogo/iryokikan.html

まとめ

これらの届け出は、通常会社にいれば会社がやってくれますし、
接骨師会に所属していれば、接骨師会が代行してやってくれるところが多いと思います。
いざ自分でやった際に、保険請求が遅れてしまう、厚生局への届け出が、保健所の届け出が受理されずに遅れてしまったという話もありますので、事前に確認の上提出しましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次