「申請書は作れた。でも、どこへどう送ればいいの?」。個人請求でいちばんつまずきやすいのが、この“発送”です。作った書類を保険者ごとに仕分けて、正しい宛先へ、期限までに郵送する——ここまでやって、やっと1か月の請求が完了します。ただ安心してください。発送のルールは意外とシンプル。国保連合会への送り方さえ覚えれば、あとはそれより簡単です。
発送編は「請求のゴール」。全体の中の位置を確認
個人請求は、ざっくり「準備 → 印刷 → 発送」の3ステップで進みます。前編【準備編】でそろえた申請書を、レセコンで印刷し、保険者ごとに封入して郵送する。この記事で解説する発送は、いわば1か月の請求の“ゴール”にあたる工程です。
送り先は、保険証の種類で決まります。まず全体像として、①国保・後期高齢者 ②協会けんぽ ③組合・共済など ④医療助成の4つに仕分ける、と覚えておきましょう。ひとつずつ、送り方を見ていきます。
① 国民健康保険・後期高齢者医療
いちばん量が多く、送り方に決まりがあるのがここ。国民健康保険(保険者番号6桁)と後期高齢者医療(8桁・39で始まる)は、患者さんの住む市区町村がバラバラでも、同じ都道府県の「国保連合会」にまとめて送ります。どの申請書がどこ宛てかは、レセコンが自動で判別して印刷してくれるので安心です。
封入するときの並べ方にはルールがあります。総括票Ⅰ → 各市区町村ごとの総括票Ⅱ+レセプトの順に重ね、まず国保の束、続けて後期高齢の束、という順番で封筒に入れます。枚数が多くなりがちなので、レターパックライトなど追跡できる郵送方法が安心です。
② 協会けんぽ
会社員やその家族が多く使う健康保険。各都道府県に1つずつ支部があります。送り方は国保連合会よりずっと簡単で、総括Ⅰ+総括Ⅱ+レセプトを、都道府県ごとに封筒へ分けて入れるだけ。北海道の患者さんは北海道支部、大阪の患者さんは大阪支部、というイメージです。市区町村単位で分ける必要はないので、国保連合会の作業に比べると封入の手間はぐっと軽くなります。
③ 健康保険組合・共済組合・防衛省
大企業の組合健保、公務員の共済組合、自衛官などがこれにあたります。上記①②以外は、基本この方法。申請書(請求書)+レセプトをワンセットにして、それぞれの組合へ直接送付します。宛先は保険証に書かれた保険者名から調べます。数としては最もシンプルです。
④ 医療助成(自治体で扱いが変わる)
子ども・ひとり親・障害者などの医療費助成は、市区町村ごとに取り扱いも様式もまちまちです。たとえば東京都なら、マル障(障害者)は都の医療助成担当へ、マル親・乳・子は各市区町村へ、というように送り先が分かれます。請求書や総括票が不要なことが多いのも特徴です。
注意したいのが対応エリア。開業地の対象外(他府県から来た患者さん)の助成は、院から請求できないケースがあります。取りこぼしや二度手間を防ぐため、開業地の役所ページを必ず確認しておきましょう。
覚えることは1つだけ。「国保・後期は国保連合会にまとめる」——ここさえ間違えなければ大丈夫。協会けんぽ・組合は保険証を見て送るだけ、医療助成だけ地域ルールを確認、と考えれば迷いません。
発送スケジュールと締め日
柔道整復の療養費は、施術した月ごとに、前月分をまとめて翌月に請求します。受付の締め日は保険者や連合会によって差がありますが、多くは毎月10日ごろ。この日までに“届く”よう逆算するのがポイントです。郵送日数も考え、月初のうちに封入・発送を済ませておくと安心です。
発送前のチェックと控えの残し方
スムーズに送るために、事前にそろえておきたい準備物があります。とくに宛名(タッグシール)が印刷できるレセコンかは要チェック。宛名を毎月手書きするのは大きな負担ですし、書き間違いは返戻の原因にもなります。個人請求をするなら、宛名印刷に対応した会社を選ぶのが失敗しないコツです。そして意外と見落としがちなのが、送ったあとの控え。ここを残しておくかどうかで、後々の安心感が大きく変わります。
万一、宛先を間違えて送ってしまったら、早めに送付先へ連絡を。そして——毎月この作業、正直大変ですよね。締め日・宛先・仕分けを一度チェックリスト化すれば、翌月からぐっと楽になります。負担が重ければ、代行に任せて施術に集中する選択肢もあります。
よくある質問
- 送り先は「①国保・後期 ②協会けんぽ ③組合・共済 ④医療助成」の4つに仕分ける
- 国保・後期は同じ県の国保連合会へまとめて送る(市区町村へ直送はNG)
- 協会けんぽは都道府県の支部へ、組合・共済は各組合へ直接送るだけ
- 医療助成は自治体ごとに様式が違い、対象外エリアは請求できないことも
- 締めは多くが毎月10日ごろ。控えを残し、月初発送を習慣にする
まだ申請書づくりが不安な方は、前編 個人請求のやり方①【準備編】 からどうぞ。
