独立開業?会社勤め?フリーランス?治療家の働き方のメリットデメリット②【独立開業編】

独立開業?会社勤め?フリーランス?治療家の働き方のメリットデメリットといったテーマで記載していきます。この記事では独立開業のメリットデメリットについてです。

柔道整復師や鍼灸師の取得を目指す人の中には独立開業を最初から目指す人も多くいると思います。
昔は、学校数が少なく、独立開業をすれば生活が成り立っいた時代がありましたが、
学校数の制限がなくなり、昔ほど独立開業が容易ではなくなりました。
それでも、独立開業には魅力があります。
開業をして良かったと思っている私としては、デメリットを超えるメリットがあると思っています。
実際に開業をしていて思うメリットデメリットについて記載していきます。

目次

独立開業のメリット

メリット

・給与の上がり幅は勤めている時と比べると大きい
・自分で時間を調整できる
・仕事(会社)の中では上司はいない
・経費になるものが多くある
・社会保険料の調整が勤めている時よりもしやすい

順番に見ていきましょう。

給与の上がり幅は勤めている時と比べると大きい

独立開業をすると、お金が多く貰える可能性が増えます。
仕事を始めるうえで、この目的の方も多くいると思います。リスクをとっている分利益が出た際は自身に跳ね返ってきます。
もちろん、会社としてやっている以上、全部自分で使っていいお金ではないですが、それでも月の利益が100万、200万円とあると、自分で自由に出来るお金は違っていきます。
これは、通常会社で働いていると、労働者としてですが、自分で働くと『労働者+経営者』という立場になります。
よくリスクプレミアムとも言われますが、経営者は自分がお金を失うリスクを伴います。リスクを取った分その分増える可能性が上がります。

開業でいうリスクとは単なる紛争地帯に行くような『デンジャー』ではなくて、
期待値を「予想したとおりにうまくいかない可能性」のことを言います。
決して危ないという意味だけではありません。

治療院開業で一番危険なのは『経営者』の勉強をしないことです。
技術の勉強は一生懸命やって、3年は勉強しないと…と頑張るのに、経営者としての勉強は片手間でやってしまいます。
技術の勉強と同じ時間は費やせないかもしれませんが、
技術の勉強と同じくらい重要です。

どのようなリスクか知った上で、上手にリスクを取って開業をすると今まで以上の収入が見込めます。

自分で時間を調整できる

会社にいるときは営業時間は会社の方針です。
全国展開しているようなところですと一つの院だけ短くすることや、テナントの契約上土日を休みにすることが出来なかいこともあります。

自分で開業をする際は、自分で営業時間を決められます。
土日を大切にするのであれば、土日休みにしてもいいですし、平日休みが良ければ、平日に休みを入れても問題ありません。

家族がいれば家族の都合に合わせることもできます。
売上が満足にいけば、週休3日にしても問題ありません。
時間の使い方が自分で決められるのは大きなメリットです。

仕事(会社)の中では上司はいない

会社のなかでのトップが自分になります。
会社の中で理不尽なことを言われることもありません。

会社にいると、治療の方針でも先輩や社長と意見が違う場合は自分の考えと違うことをしなくてはいけないこともあると思います。
自分で開業するとそういったこともありません。
自分が思ったようにやりたい
とうのが開業すると出来ます。
これはサラリーマンにはない大きなメリットです。

しかし、気を付けなくてはいけないのは世の中で自分が偉くなったわけでは有りません。
自由には責任がついて回ります。
会社の方針は全て自分で決められますが、その分、自分でやらないといけないことも増えます。
それでも、自分の理想の働き方を考えて、会社をおこすことは、自分のやりたいことへの自由度は格段に上がります。

経費になるものが多くある

経費になるものが多くなるということは結論から言うとその分手取り収入が増えるということです。
例えば、同業者との飲み会で飲みに行ったときには、
通常会社員ですと自分がお金を払います。それは税引き後(所得税等をひかれた後)のお金です。
しかし、経営者になると、同業者との交流、情報交換。接待などは仕事に関係することに関しては経費となります。
その他にも、自分で勉強会に行った場合や仕事に関する書籍代などが経費となり、税金が引かれる前に所得から差し引かれます。

例えば、それらの経費が年間20万円あったとして、
所得税20% 住民税10% の所得であれば、手取り額として年間6万円違います。

更に所得額が増えると社会保険料も上がってきますので、年間で10万円近く使えるお金が変わってきます。

同じ年収で同じ行動でも手取り額が数十万円変わってくることがあります。

社会保険料の調整が勤めている時よりもしやすい

メリットの最後に、経費の部分と少し重複しますが、
開業をすると社会保険料が抑えられます。

詳しい説明は別記事で記載しますが、
社会保険料は「給与所得」と「事業所得」があった場合、
給与所得のみにかかります。
これらを考慮して、上手な経営者は社会保険料を抑えることが出来ます。
それは、『マイクロ法人』+『個人事業』とすることです。

例えば収入が400万円あった場合、
マイクロ法人+個人事業で社会保険料を最適化すると年間負担額は
約26万円になります。
一方サラリーマンの場合ですと、会社負担分を含めて、
年間約115万円になります。(労使折半なので給与から引かれる分約57.5万円)

税金だけでなく社会保険料を最適化することで手取り収入はより多くなります。

独立開業のデメリット

デメリット

・下手したら赤字
・会社がやってくれていたことも自分でやらないといけない
・病気などで働けなくなった場合、会社員よりリスクが高い
・初期費用がかかる

下手したら赤字

会社員時代は売り上げが下がっても給与は入ってきました。
しかし、独立開業をするとそうはいきません。
雪で患者さんが減った。雨が多かったから。今月28日しか営業日数が少なかったから…

会社員でいるときはいい訳として使っていた言葉がそのまま自分の給与に跳ね返ってきます。
時には、経費より売り上げが下回って収入が0円どころか、マイナスの月もある可能性があります。

リスクをとっている以上、あり得る可能性ですが、収入が無い月も覚悟しないといけません。
逆に売り上げが大きく上回る月もあるので、不安になる必要はありませんが、
結構精神的にもつらいところがあるので、平均的に収入が入って来ないということは覚悟しておいた方が良いでしょう。

会社がやってくれていたことも自分でやらないといけない

会社という組織では分業制です。
現場仕事の人間がいて、本社には経理、総務。
治療院でも営業担当などがいたりして対外的なことはしなかったりもします。
どのようなコミュニティに入るかも会社が選んでくれます。

それらを基本的には自分でやる必要があります。
自分でやらないで外注でやることもできますが、この場合、目利きが大事になってきます。
下手な業者だとお金を結構払ったのに思ったようにやってくれなかったり、
集客をこれぐらいはしますよ!とうたっておきながら、ほとんど効果が無かったり。

自分でやる場合にしても今までやったことが無い作業が増えてしまいますし、
外注する場合でも自分で選択をし、その後もお付き合いをしていく等、今までなかった作業が発生します。
予め開業した際に増えるかもしれない作業を確認しておくのがおススメです。

病気などで働けなくなった場合、会社員よりリスクが高い

自分で開業をすると、自身は雇用保険に入れません。
また、原則は労災保険に加入することは出来ません。

会社員であると失業保険や労働中の怪我では保障されますが、ケガをしたり失業しても何ももらえません。
さらに何より開業して院を持っているとケガなどをして院があけれなかったとしても運転資金がかかります。

毎月の経費は少なく見積もっても20万円程、
通常50万円程はかかると思います。
働けなくなると給与が無くなるだけではなく、毎月その分の経費が出ていってしまいます。
毎月、生活費分+店舗経費分が通帳から減っていきます。
運転資金には十分余裕を持って開業をしましょう。

初期費用がかかる

開業で準備しないといけないのが、初期費用です。
これは、会社員であれば不必要ですし、フリーランスで店舗を借りて業務委託する場合も不要です。
これは、言ってみれば投資で、開業費用、例えば1000万円を投資をして、その分大きく稼ぐために行います。
通常の株式投資や投資信託では今では数千円~購入できますが、
それ以上のリターンを期待して、開業時に自分の事業に投資をするようなものです。
通常5年ほどで回収できれば採算が合うとされています。
グループ院で院長などをやっていて予算を組んでやっていると、これぐらいは出来るようになると思い開業をする方は多くいますが、自分のお金を使うのは想像以上に大変ですし、予想外のこともつきまといます。
事前にしっかりと事業計画を立てて、無理のない起業をするのことがおススメです。

独立開業のメリットデメリットまとめ

独立開業のメリットデメリットについて記載しました。
サラリーマンで働いていると独立開業をしている人を羨ましく見えたりしますが、
独立開業をしていてうまくいっていないときは、サラリーマンが羨ましく見えます。
それは、今回の新型コロナウイルスなど予期せぬ事態が起こった際に思っていた収入ら激減することがあるからです。
安定した収入という面ではサラリーマンには敵いませんが、
私は当たり前のことを当たり前にやれば独立開業の方が自身の総収入は上回ると思います。
適正なリスクをとれる治療家の人生として収入面も時間の使い方も独立開業はおススメ出来る選択肢だと思います。

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