印刷準備が終わったら発送を行っていきます。
ここでは、保険者別の発送の仕方を解説していきます。
保険者別発送方法
保険者によって、発送方法がわかれます。大きく分けて、3パターン+医療助成など1パターンです。
医療助成は都道府県や市区町村で違いますので、こちらでは東京都を例にしますが、
基本的には開院したエリアの助成課へお問い合わせください。
1. 国民健康保険及び後期高齢医療
国民健康保険会及び後期高齢医療では送り方が他と違ってきます。
【国民健康保険】
国保連合会に送るレセプトは、「飯能市」や「入間市」など、
いわゆる国保の患者様のレセプトになります。レセコンで判別されて印刷されてくるため、
覚える必要はないかもしれませんが、保険者番号が6桁のレセプトになり、
最初の2桁でどこの県に送るかがわかります。
【後期高齢者医療(39~)】
現在の制度では年齢が75歳以上になると全員が後期高齢者医療保険に加入されます。
保険者番号が8桁で最初の数字が「39」から始まり、次の2桁で、
どこの県に送るかわかります。こちらの場合もレセコンが判別して印刷をしてくれます。
後期高齢者医療のレセプトも、同じ県の国保連合会に国民健康保険のレセプトと一緒に送ります。
つづり方は、同じになります。
レセプトの並べ方手順
a. 1枚目が柔道整復施術療養費支給申請総括票Ⅰ(その都道府県の各市区町村の情報が書かれた用紙)になります。
この柔道整復施術療養費支給申請総括票(Ⅰ)では、
飯能市のレセプトが13枚
入間市のレセプトが2枚
日高市のレセプトが1枚
埼玉県建設国民保険組合のレセプトが1枚と記載されています。
b. 先ずは、総括票Ⅰの先頭にある飯能市の総括Ⅱ+レセプトを合わせていきます。
本人のレセプト13枚、家族のレセプトが9枚あると記載されています
c. 同様に各市区町村の保険者を繰り返し、重ねていきます。
d. cまでに揃えたものをひとまとまりにします。
オモテの1枚目から
・柔道整復施術療養費支給申請総括票Ⅰ
→柔道整復施術療養費支給申請総括票Ⅱ(飯能市)+レセプト13枚
→柔道整復施術療養費支給申請総括票Ⅱ(入間市)+レセプト2枚
→柔道整復施術療養費支給申請総括票Ⅱ(日高市)+レセプト1枚
→柔道整復施術療養費支給申請総括票Ⅱ(埼玉県建設国保)+レセプト1枚
の順に重ねて完了です。
※後期高齢者医療も同様の流れになります。
後期高齢者医療がある場合は、
・国民健康保険の束
→後期高齢者医療の束 の順で封入してください。
国保連合会への送付は、量が多くなることが多いので、
基本的にはレターパックライト等、追跡可能なもので送るのが一般的にはいいと思います。
近隣の県の方が来院され、レセプトが少ない場合は、通常の茶封筒に入れても大丈夫です。
封筒に国民健康保険、後期高齢者医療の順番で入れて、国保連合会に送付します。
これらは、直接該当の市区町村に送っても戻されてしまいます。
返戻の場合でも同様に、必ず国保連合会に送るようにしてください。
2. 協会けんぽ(健康保険協会)
協会けんぽは47都道府県それぞれに一つずつあります。
国保連合会へ送付が出来れば、こちらの方が簡単です。
レセプトの並べ方手順
a. 各市区町村の保険者毎に総括Ⅰ+総括Ⅱ+レセプトを入れていきます。
レセプトの枚数が変わることはありますが、総括Ⅰ+総括Ⅱはそれぞれ必ず1枚ずつになります。
d. 一つの封筒に入れて各都道府県毎に封筒に入れます。
3.組合、共済組合、防衛省
上記、国保連合会と協会けんぽ以外の保険者については基本的にこちらの方法での発送になります。
こちらが最も簡単ですが、
請求書の形は使用しているレセコンによって違ってくることがありますので、
請求書記載内容の微細な違いは気にする必要が無いと思います。
レセプトの並べ方手順
a. 請求書+レセプトをセットにしていれていきます。
一つの封筒に入れて各保険組合に封筒に入れて送付します。
4. 医療助成
医療助成は、各市区町村での取り扱いになり、各市区町村でレセプトが違うこともありますし、
発送の仕方が違うことがあります。
基本的にはレセプトの発送のみで、請求書や総括が不必要なことが多いです。
こちらでは最も接骨院数の多い東京都を例にします。
その他の都道府県については、開業地での医療助成を担当している役所にお問い合わせください。
【医療助成】(例:東京)
東京都の医療助成は大きく分けて二通りに分かれます。
マル障とマル親乳子です。
【マル障】
こちらの医療証は東京都のどの区、市であっても、東京都福祉保健局保健政策部医療助成課に送付します。
間違えて、市区町村や国保連に送っても返戻されてしまいますので、注意してください。
送付先は、以下の住所になります。
〒163-8001 新宿区西新宿2-8-1
東京都福祉保健局保健政策部医療助成課給付担当
電話 03-5320-4286
【マル親乳子】
こちらに関しては、各市区町村への送付となります。
送り先ついては、こちらもレセコンで印刷されてると思いますが、
医療助成はレセコンの対応外の所もあります。
その場合は、下記に一覧がありますので、こちらで確認の上送付をします。
区市町村支給申請書提出先一覧(マル親)(Excel:19KB)
区市町村支給申請書提出先一覧(マル乳、マル子)(Excel:19KB)
(東京都福祉保健局ホームページより)
その他、詳細な情報も各役所の医療助成のページをみれば基本的には書いてあります。
年度が替わる際、変更されることがありますので、自分が送る先の医療助成のホームページは一度どのようになっているのか、チェックしておいた方がいいかもしれません。
柔道整復療養費にかかる医療助成費の支給申請書の提出について(マル障/マル親乳子)(東京都)
【※医療助成提出の注意点】
医療助成は対応エリア出ないと、そもそも接骨院から請求できないことがあります。
例えば神奈川の患者様が東京都に来院された場合(他府県の患者様)は基本的には、窓口負担を頂いて、
患者様が請求する形になります。
返戻の際に気づいても返戻されてしまいますので、医療助成を受ける際は注意してください。
発送
・タッグシールの印刷
こちらは、通常レセコンに機能がついています。ついていない場合は、個人請求の使用には向きません。
個人請求をするにはこちらが印刷できるレセコン会社を選びましょう。
・封筒の用意
封筒には自院の情報を記載しましょう。スタンプでもいいですし、封筒に直接印刷してもいいと思います。
・保険者毎への封入
以上準備をし、レセプトを封筒に封入していきます。
レセプト枚数が多い場合は、大き目の封筒を用意するか、
レターパックライトなど追跡機能があるものを使用すると便利です。
レセプト100枚くらいで大体これぐらいの発送量になります。
切手を貼ってもいいですし、郵便局に持って行ってその場で払っても送れます。
まとめ
レセプトの発送についてお伝えしました。国保連合会に送る方法さえ理解をしてしまえば、
その他の方法はそれよりも簡単ですので、理解しやすいと思います。
これらの作業は、接骨師会に入っていると会が代行して行ってくれています。
その手間暇をかけるぐらいであれば会に入ったほうがいいと思うのであれば接骨師会に入るのもいいと思いますし、
会費が思ったより高いと思った場合は個人請求に切り替えていいと思います。
経営をする上で、保険の請求は一部の話でしかありませんが、
理解した上で、請求をすることが大切です。
コメント